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実施報告

人間社会科学研究科 金鍾成 准教授 (2024年度 広島大学研究ネットワーク形成支援助成制度 タイプ1)

名前 金鍾成 准教授
所属 人間社会科学研究科
  • イベント名: International Academic Exchange on History Education Between Hiroshima University and EuroClio: Teaching History for Peace
  • 開催期間: 2024年11月5日~2024年11月6日(2日間)
  • 開催場所: オランダ・ハーグ市
  • 総参加者数: 13名(うち海外研究者12名)

 

2024年11月5日から6日にかけて開催した「International Academic Exchange on History Education Between Hiroshima University and EuroClio: Teaching History for Peace」では、ヨーロッパ歴史教育者協議会(EuroClio – European Association of History Educators)と広島大学が互いの歴史教育プロジェクトを紹介し、今後の共同研究の可能性について議論した。

まず、2024年11月5日(火)10時30分から15時までに開かれた国際学術交流イベントでは、両団体がこれまで蓄積してきた歴史教育のプロジェクトを共有することができた。ヨーロッパ歴史教育者協議会からは、「Contested History」プロジェクトの主担当研究者であるPaula O’Donohoe先生がこれまでどのようにヨーロッパの歴史教師が論争的な歴史について教えることを支援してきたかを紹介するとともに、実際に運用している教材研究のデータベースも共有した。広島大学からは、実施者(金鍾成)が日本と米国、また日本と韓国の子どもや教員志望学生を対象に行った「より良い教科書プロジェクト」や「博物館のラスト・テン・フィートプロジェクト」を紹介するとともに、これらの取り組みが「歴史対話(Historical Dialogue)プロジェクト」に発展していることを発表した。参加者からは、両機関が類似のプロジェクトを行っているにもかかわらず、これまで交流がなかったことが残念であったという声があがり、今後互いのプロジェクトから学びより良い歴史教育を実現していくことが重要であるという認識が共有された。

翌日の2024年11月6日(水)10時30分から12時までに開かれた事後打ち合わせでは、前日に共有された共同研究の重要性を再確認するとともに、今後ヨーロッパ歴史教育者協議会と広島大学がどのように共同研究を進めることができるかに関する議論を行った。具体的には、Paula O’Donohoe先生による韓国をフィールドとした歴史教育プロジェクトの紹介の後、そのプロジェクトに対する意見交換および今後日本を含む東アジアにおける類似のプロジェクトの展開可能性についての議論を行った。また。今後、Paula O’Donohoe先生を日本にお招きし、広島大学の他の社会科教育の研究者との交流の機会を設けるとともに、東アジア版の「Contested History」プロジェクトに関する打ち合わせおよび国際学術交流イベントを行うことに関する合意が形成された。