研究支援情報 国際会議開催支援 お知らせ

international conference support news article

実施報告

先進理工系科学研究科 志村 恭通 准教授 (2024年度 広島大学研究ネットワーク形成支援助成制度 タイプ2)

名前 志村 恭通 准教授
所属 先進理工系科学研究科
  • 学会名: International Conference on Magnetism 2024 (ICM2024)
  • 開催期間: 2024年6 月30日~2024年7月5 日 (7日間)
  • 開催場所: イタリア・ボローニャ
  • 発表題目: Instability of the field-induced ordered phase by magnetostriction measurements in the super-heavy fermion compound YbCo2Zn20 with active quadrupole moments(筆頭演者)
  • 共同発表者:西原 壱政(学生)、鬼丸 孝博(教授)

 

本支援を受けて、2024年6-7月にイタリア・ボローニャで開催された磁性材料や強相関電子系物質についての国際会議International Conference on Magnetism 2024に参加した。

私は、希土類元素Ybを含む強相関電子系物質YbCo2Zn20に対して実施した極低温・磁場中での磁歪と熱膨張測定の結果について口頭発表を行った。そして、YbCo2Zn20でみられる磁場誘起秩序相が一軸性の圧力に敏感であることを報告した。強相関電子系の一軸圧力効果は、近年、ドイツやフランスで精力的に研究されており、関連する発表を聴講して、情報を収集することができた。さらにドイツを発祥として、日本では私が中心となって研究を進めている強相関電子系の極低温下での磁気冷却効果についても有意義な議論ができた。

以上のように、今回の国際会議参加により、強相関電子系の一軸圧力効果と磁気冷却効果に興味関心をもつ日本の研究者として、欧州に存在感を示すことができた。これにより将来、欧州の研究グループとの国際共同研究につながることが期待される。