実施報告
人間社会科学研究科 堀田親臣 教授 (2025年度 広島大学研究ネットワーク形成支援助成制度【タイプC】)
| 名前 | 堀田 親臣 教授 |
|---|---|
| 所属 | 人間社会科学研究科 |
-
イベント名: 第11回東アジア民事法学国際シンポジウム
- 開催期間: 2025年12月6日
- 開催場所: 広島市・広島国際会議場
- 総参加者数: 89名 (うち海外研究者20名) ※オンライン24名
- 実行委員を務めた若手研究者: 人間社会科学研究科 金旼姝 准教授

2025年12月6日(土)に、広島国際会議場をメイン会場として、日本私法学会主催による第11回東アジア民事法学国際シンポジウムが開催された。同シンポでは「社会の高齢化と民事法」を全体テーマとして以下の①~④のサブテーマを設け、各サブテーマにつき質問票及び総括報告を担当する地域(4地域:日本、中国、韓国、台湾)を定めたうえで、(1)当該地域の報告者(総括報告者)が作成した質問票をもとに、(2)各地域の報告者により自地域についての報告がされ、(3)それらを踏まえての総括報告及び質疑応答が行われた(事情により、中国については、報告原稿での参加)。
①「高齢者の財産の管理」では、韓国の朴仁煥教授(仁荷大学校)を総括報告者として(他は、李岩教授(辽宁大学)、野々上敬介教授(同志社大学)、戴瑀如教授(国立政治大学))、高齢者の財産管理について、意思能力、成年後見制度を中心とした各地域の報告、②「高齢者の財産の承継」では、台湾の黃詩淳教授(国立台湾大学)を総括報告者として(李国强教授(大连海事大学)、金旼姝准教授(広島大学)、玄昭惠教授(成均館大学校))、遺言制度を中心にすえた形での各地域の報告、③「高齢者と不法行為」では、日本の山下純司教授(学習院大学)を総括報告者として(杨立新教授(中国人民大学)、鄭炳浩(ソウル市立大学校)、陳明楷副教授(輔仁大学))、日本の高齢者のかかわる具体的裁判例を素材としての各地域の報告、そして、④「高齢者と契約」では、本来の総括報告者である中国の朱晓喆教授(上海财经大学教授)が事情により欠席であったことから(ただし、総括報告自体は事前に原稿の提出があったことから代読)、日本の大澤彩教授(法政大学)を司会者として(尹泰永教授(亜洲大学校)、小林貴典助理教授(国立台北大学))、高齢者が契約の当事者となる各種契約についての報告がなされ、各々のサブテーマ毎に地域間比較及び活発な議論が行われた。
本シンポでは、事前に各サブテーマの総括報告者が作成した質問票を各地域の報告者に示し、具体的な事例を示しながら自地域の関心事項を他地域に積極的に問うものとなっており、各地域での同様・類似の問題と法制度等の比較がしやすいものとなっている。また、事前に報告原稿をとりまとめ、各地域の言語への翻訳を行い(報告原稿データについては事前に参加者に提示)、シンポ当日は各言語への通訳も行われたことから(対面・オンラインとも)、全体テーマである「社会の高齢化と民事法」と各サブテーマについて、4地域の法制度の比較及びその理解が本シンポを通じて進み、その成果は、今後の本テーマに関する重要な礎となることが期待される。